スルターン・ファラジュのハーンカー(1400–11年創建)

欧米語表記:Khanqah of Sultan Faraj Ibn Barquq アラビア語転写表記:Madrasa wa Khānqāh al-Nāṣir Faraj b. Barqūq

スルターン・バルクークの息子であるスルターン・ファラジュの大規模な宗教複合施設で、カイロ城塞の東側に広がる墓地に建設された。東側の墓地には、14世紀半ば以後オスマン朝に至るまで多くの墓建築が建設された。この建築は、広大な中庭の周囲のキブラ側(南寄りの東)に多柱礼拝室、その両側に廟の大ドームを配する対称的なデザインとなっている。父のバルクークは、この複合施設内北側の墓室に葬られた。南側のドームには女性たちが葬られている。なお、中庭を囲む周廊の背後には居住施設としての小室が多数配されており、スーフィーたちの居室として用いられた。

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