スルターン・アーディル(在位1200-1218年)
欧米語表記:Adil I (Ayyubd Sultan) アラビア語転写表記:al-Sulṭān al-Malik al-'Ādil Sayf al-Dīn Abū Bakr Aḥmd b. Najm al-Dīn Ayyūb
アイユーブ朝の創始者サラーフ・アッディーン(サラディン)の弟で、第4代アイユーブ朝スルターン。シリア方面への遠征を頻繁に行なっていた兄に代わってエジプトにおける政務を行い、また統治に対して助言を行うなど一族の中でも特に信頼されていた。サラディンの死後、当初はサラディンの息子たちを補佐していたが、対立が深まり、最終的に自身がエジプトとダマスクスを支配下に置き、他の王族に対する優位を示すためにスルターン位に就くことを宣言した。