カーアト・アルダルディール

欧米語表記:Qa'a Dardir アラビア語転写表記:Qā'at al-Dardīr

ファーティマ朝の宮殿の遺構とされるもので、オスマン朝の住宅の一部を占めるが、カーアの中では古いものとして位置付けられる。一方、建設年代に関しては、3部構成の両端部のヴォールト天井やアーチの様式等から、異論もある。邸宅建築や宮殿建築は、宗教建築に比べて残りにくく、改変も多く見られる。加えて、住宅様式のカーアと宗教建築に使われた4イーワーン式は類似した構成であり、相互に影響を及ぼしているため、カーアとイーワーンの関係は複雑化している。当建築の建設時期解明は今後の課題である。

出典:O'Kane. Bernard, Domestic and Religious Arcitecture in Cairo. Mutual Influences, Behrens-Abouseif. Doris ed. The Cairo Heritage, 2000. AUC

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