セミドーム

欧米語表記:semi dome 別称:半ドーム

半球ドームにおいてその頂点を通る垂直面で切りとられた球面を指し、狭義には球面の4分の1の形となる。建物の入口、あるいは広間の凹部などの天井を覆う球面状のヴォールト(曲面天井)となるため、高さ方向や奥行き方向の歪みをもつものも総称してセミドームと呼ぶことが多い。古くはキリスト教会堂のアプス(内陣奥部の半円形の凹み)に使われ、ウマイヤ朝の宮殿建築はその影響を受けた。マムルーク朝では、多くの場合は移行部(基部の矩形からドームの円形に達する部分)のムカルナス等が主流となるため、セミドーム面は小規模化するが、スルターン・バイバルス2世のハーンカーの入口には、比較的大きな実例がある。

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