タイバー(緊結材)

欧米語表記:tie bar

鉄や木の部材でアーチの下部を結び、アーチが外へと開こうとするのを防ぐ役割をもつ。カイロのイスラーム建築では、アムル・モスクやアズハル・モスク、ファーティマ朝期のアクマル・モスクやサーリフ・タラーイー・モスクにおいても確認できるが、これらの部材が創建当初のものかは明らかではない。アーチやドームには外へ開こうとする力(スラスト)が加わるため、それを抑えるための建築的な工夫がなされた。タイバーもその一つであり、同様な役割をもつものとしてその重量によってスラストを抑えるバットレス(控え壁)がある。

PAGETOP