トンネル・ヴォールト

欧米語表記:tunnel vault, barrel vault 別称:蒲鉾型天井

トンネル型の天井を指す。エジプトではファラオ時代にすでにこの技法が確認できる。しかし、カイロのイスラーム建築においては、アイユーブ朝期までは大規模な実例を確認することができず、13世紀前半にマドラサ等の施設とともにペルシアの影響から建設されるようになったと推察される。14世紀半ば頃まではイーワーン(大きなアーチを開口させる開放的広間)の天井に使われていたが、次第に平天井となり、トンネル・ヴォールトは通廊の天井など小規模な部分に適応されるようになった。

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