ミフラーブ

欧米語表記:mihrab アラビア語転写表記:miḥrāb 別称:壁龕

イスラーム教徒は礼拝の際にはメッカの方角に向かうため、モスクや墓等の宗教施設にはメッカの方角を示す装置が設置され、それをミフラーブと呼ぶ。アーチの形をしたものがほとんどで、平らな壁に作られたアーチの場合もあるが、壁に凹部を作って立面をアーチとすることが好まれた。ミフラーブの数は決まっておらず、一つのモスクに一つとは限らないが、マムルーク建築においては、単一のミフラーブが礼拝室の中央壁装飾の焦点となることが一般的で、色の付いた石や象嵌細工を組み合わせる装飾技法が用いられた。

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